• 災害に備える(その4)~「被害に対する備え(ガス停止編)」

災害に備える(その4)~「被害に対する備え(ガス停止編)」

今回はガス停止に対する具体的な備えについて、です。

5.被害に対する備えは何?(ガス停止編)

ガス停止になって困ることは主に以下ですね。
・ガスコンロ(料理)
・風呂(シャワー)
・ガス給湯器
・冷暖房(ガスストーブ)
 
これらは①加熱(お湯を沸かす、調理)、②暖を取る に分けられます。
それぞれの対策方法を説明します。

尚、ご自宅の庭でバーベキュー等の火を扱える場合については省略します。

①加熱(お湯を沸かす、調理) 

 先ずは「カセットコンロ」ですね。


 


 多くの方が既に所有されているのではないかと思います。
 ここで注意が必要なのが、ガスボンベ、コンロともに使用期限がある、という点です。
 
 ガスボンベは製造から7年、コンロは10年が使用期限とされています。
 何れも製造年月日は本体に記載されています(ボンベは底に記載されていることが多い)。

 これは気密性を保つためのパッキンに劣化が生じるためで、
 実際に使用期限を過ぎたコンロ、ボンベを使って爆発等の事故が起きています。
 
 使用期限が過ぎている場合、期限が間近の場合は買い替えることをお勧めします。

 買い替えの際、古いコンロは「不燃物」としてゴミに出せると思いますが、
 未使用(若しくは中身が残っている)のボンベは処分の仕方が各自治体で異なる様ですので
 お住まいの地域の処分方法をご確認ください。

 私の住んでいる場所は、「中身あり」のラベルをボンベに貼っておけば不燃物ゴミとして回収してもらえました。
 自治体での回収は行わず、有料で専門業者に引き取ってもらう場合もあるようです。


 では、「ボンベは何本準備しておけば良いか」。
 これは利用目的や人数などの条件によって変わりますが、
 「冬場で大人2人が1週間」の場合9本という試算があります。

 詳しくはコチラ↓を参照下さい。
 https://www.iwatani.co.jp/jpn/consumer/products/cg/useful/stockpile/


 停電になっていなければ「IHコンロ」が使えます。 
 カセットコンロ、ボンベと併せて準備しておくと安心です。





 ただし、消費電力が大きいので「V2H」や「発電機」、「ポータブル電源」などを使う場合は容量に注意が必要です。
 詳しくは、「災害に備える(その2)~「被害に対する備え(停電編)」」を参照下さい。


②暖を取る
 カセットコンロと同じガスボンベを使うストーブがあるので、これを準備しておくと良いでしょう。
 停電でなければエアコンや電気ストーブが使えますね。



③ガスの復帰方法
 ガスは震度5程度以上の揺れを感じたり、ガスの使用に異常がある場合は
 各世帯に設置してあるガスメーターが自動的にガスを停止します。

 復帰(ガス供給を再開する)は、各自でガスメーターの操作を行う必要があります。
 
 つまり、ガス会社からガスは供給されているのに、ガスメーターで止まっていてガスが使えない場合があります
 以下の手順を参考に、復帰を行って下さい。

 ガスメーターの種類や、都市ガス、LPガス(プロパンガス)で操作方法が異なるので
 ご自宅のガスメーターがどのタイプか予め確認しておくと良いでしょう。

 尚、ガス復帰の場合はガス漏れ等に十分注意してください。

 ■都市ガスの場合(ガスメーターの種類別)
 https://www.tokyo-gas.co.jp/network/meter/reset/index.html

 ■LPガス(プロパンガス)の場合
 http://www.lpg.or.jp/disaster/disaster03.html




さて、電気、水道、ガスが止まった場合の対策について説明しましたが、
阪神淡路大震災、東日本大震災で復旧まで要した日数がコレです。


今後起こる可能性のある首都直下地震の復旧目標日数も参考までに記載しました。

電気は比較的早く復旧するものの、水道とガスは数か月を要することになっています。
各備えの参考にしてください。